■2001年4月1日より施行された「全成分表示」の当HPの見解■

 2001年4月1日より、化粧品類(化粧品、シャンプー、リンスなどなど)において、今までの人体に害のある(アレルギーを起こす恐れのある)物質のみを表示していた「表示・指定成分」の表示から、使われているものの内容を全部明記する「全成分表示」の表示に変わりました。これは、ごく一般の普通の消費者にとっては、実は大変迷惑な表示になりました。なぜならば、今までは裏を見れば悪いモノがどれだけ入っていたか一目瞭然だったのですが、今度は良い物も悪い物も一緒に書かれてしまうために、どれが悪くて、どれが良い物かがわからなくなってしまったのです(高度な薬品知識が必要になります)。
 さらに、日本で使われている約2000種の原料を厚生労働省は把握しており、その中での製品については製造を認めていましたが、今度はアメリカの約6000種の原料も使用可能になります。しかし、厚生労働省は日本とアメリカのその
4000種の差の原料については、まだ把握しておらず、良くわからないというのが現状です。「良くわからないけど、まあイイか!どうせ、消費者自身の責任な訳だし!」という無責任な姿勢が見え隠れしています。そして、よく化粧品類に使われている代表的な防腐剤「パラベン」などは今まで「1%の以内の使用だけを認める」という厳しい規定がありましたが、今度は10%入れようが20%入れようがメーカーの自由でそれを選んで害があったとしても消費者の責任になるのです。とても恐ろしい時代に突入します。
 本来、厚生労働省も「表示指定成分」はこのまま使い、さらに別記として残りの成分を表示して、悪いモノと安全なモノをはっきりわかるように表示した上で、「全成分表示」にするのならば、賛成なのですが、今回の全表示成分政策に関しては
消費者の事を本当に考えているのか?という部分においてはかなり疑問です。どちらかというとメーカーを助ける事になってしまいます。なぜならば、下の写真を見て下さい。
「全成分表示」の中で
赤枠が毒性の強い
「表示指定成分」

資*堂のスーパ*マイル*シャンプーの「全成分表示」の画像です。みなさん、見てわかりますか?これを消費者自身でがんばって勉強して、どれが悪いモノでどれが良いモノかを理解しろ!というのが厚生労働省の考えなのです。しかも、入っている量の多い順に並べてゆくために(赤で囲ったのが「表示指定成分」です)「全成分表示」の中に「表示指定成分」がごちゃまぜになるという事になりました。私も個人的には「全成分表示」は賛成です。しかし、それには条件があって「安全な成分」と危険な「表示指定成分」を分けて消費者にきちんとわかるように表示するというのが条件です。そうでないという事は消費者を守る表示ではなくなってしまうからです。
 このように消費者が自分で高度な薬品知識を勉強し、調べ、この成分は自分に使えるのか?アレルギーは起こらないのか?などを自分でしっかり把握した上で商品を選ばないといけなくなります。なぜならば、仮にシャンプーでアレルギーになって、メーカーを訴えても
「ちゃんと裏に、内容を表示しているんだから、それを承知して買ったあなた自身の責任である」という事なのです。
 これも、規制緩和という名の元に、アメリカなど他国からの化粧品を今までは日本の法律に従い、表示指定成分を書かなければダメだったため、容器の印刷を日本の法律に合わせて変更しなくてはならないため、輸入品に対する差別であり、めんどくさいよ!という他国の圧力があったためなのが本音なんですけど・・・。いずれにしても、このHPでは今後もあえて今まで悪いとされていた「表示指定成分」を混ぜ、良いもの悪いものを明確に情報をUPし続ける姿勢でおります。